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SFC修行とは?SFC修業の基礎
ANA上級会員と同等のサービスを年会費を払い続ける限り、半永久的に受けることが出来るSFC会員。
持ってるだけで優先搭乗や優先手荷物検査やラウンジの使用など、搭乗までの時間をとても有意義に過ごすことが出来るとても魅力的なカードなのです。
改めて上級会員および、SFC会員が受けれるメリットについてのおさらいをしてみます。
①優先チェックインカウンターの使用可能(行列に並ばずに通り抜けることが出来ます。)
②専用保安検査場の使用可能(行列に並ばずに通り抜けることができます。)
③優先搭乗の案内(他の人より先に飛行機に乗ってゆっくり準備できる。)
④航空会社ラウンジ(空港のラウンジではなく、航空会社が用意するラウンジ)
⑤手荷物受け取りの優先(荷物が優先的に出てくるので、待つ必要がない)
代表的に受けれるサービスを抜粋してますが、このサービスがあるか無いかで、空港での過ごし方が全く変わります
しかし、このANA上級会員制度は一度獲得すれば一生涯ステータスが維持されるというものではなく、1年単位で毎年更新となるため、2019年にダイヤモンド会員になったとしても、その後飛行機に乗らなければ2020年には「上級会員ステータスなし」という形になってしまいます
これがANA上級会員制度の難しいところです。
そこで登場するのが今日ご紹介する「ANAスーパーフライヤーズカード」です。スーパーフライヤーズカードを取得するためのハードルはとても高いです。ANAの上級会員である「プラチナステイタス」か「ダイヤモンドステイタス」になって、初めて取得できるANAマイラー憧れのカードです。
仕事で出張が多くて飛行機に頻繁に乗る方であれば容易なのかもしれませんが、通常飛行機に乗る機会が少ない方はなかなかハードルが高いです。
でもSFCカードが欲しい!そんな方々が沢山います。僕もそのうちの一人です。厳密に言うと僕は持っているのですが、親の家族カードなので、嫁子供がいる自分としては本会員になり、家族でそのサービスを受けたいのが理由です。
ANAマイレージクラブの会員は約3,000万人ですが、取得条件を満たしてSFCを所有している方は全体の1%未満と言われています。この数字から本当に限られた人のみが所有することができる会員資格ということがお分かりになるかと思います。
飛行機に乗らないと獲得できないので、そんなに用事が無いのに、飛行機に何度も何度も乗ってプレミアムポイントを貯めて獲得するんですね、その行為を世の中的にはSFC修行と呼びます。修行僧のように飛行機に乗りまくるわけです。
それ故、見事5万プレミアムポイントを達成しSFCカードをゲットした方を修行完了=解脱と表現されているわけです。
ANA SFC修行に必要なポイント
改めてSFCを申し込むための条件を確認します。
ANAの上級会員のステイタス獲得要件でプラチナステータスが必要です。
上記図でお分かりの通り、プレミアムポイント(=PP)が5万必要なんですね。
その5万PPのうち、25,000はANA便に乗る必要があります。
このプレミアムポイントについてまず解説します。
そもそもプレミアムポイントとは
プレミアムポイントは、1年間に利用したANAグループ(ANA・エアージャパン・ANAウイングス)、スター アライアンス加盟航空会社およびスター アライアンス コネクティングパートナー運航便の搭乗分について、マイルとは別に積算されるポイントです。毎年1月~12月に獲得されたプレミアムポイント数に応じて、翌年度のプレミアムメンバーのステイタスが決まり、ステイタスごとのサービスを利用することが出来ます。とANA公式には記述があります。
ANAでは飛行機に乗るたびに「マイル」と「プレミアムポイント」という2つのポイントが付与されます。
マイルは日常的にも耳にする機会があるので、イメージすることができるかと思いますが
プレミアムポイント(=略してPP)は初めて聞く方もいるかもしれません。
「マイル」と「プレミアムポイント」の二つには決定的な違いがあり、それを理解することでプレミアムポイントがどういうものなのかを理解できるかと思います。
- マイル:ショッピング利用時など、飛行機に搭乗しない地上でも貯められる
- プレミアムポイント:飛行機搭乗時のみ貯められる
ショッピングや、クレジットカード利用時などに貯められるのがマイルですが、プレミアムポイントは飛行機に乗らなければ獲得することができません。
なので皆さん飛行機に何度も乗ると言う、何も知らない人から見たら変な行動を取っているんですね(失礼)
上記にプレミアムポイントの計算をずにしてますが、マイルと比較した計算式は下記です。
マイル:フライトマイル+ボーナスマイル
プレミアムポイント:①区間基本マイレージ×②クラス・運賃倍率×③路線倍率+④搭乗ポイント
プレミアムポイントに絞って説明をします。
計算式の成り立ちは、①区間基本マイレージと言うものに、②クラス・運賃倍率と③路線倍率のかけ算をし、最後に④搭乗ポイントを加えています。
まず①区間基本マイレージについて
区間基本マイレージとは、その2地点の区間ごとに定められたマイル数です。例えば東京-札幌なら510マイル。東京-沖縄なら984マイル。と言ったように、距離で決められています。
※この区間基本マイルは、毎年秋にIATA(国際航空運送協会)より発行される「TPM(運賃計算に使用する区間距離)」を基準にしています。
なので、プレミアムポイントを大きく稼ぐためには、まずは距離が遠い所を選ぶと言うのが前提になります。
続いて、②クラス・運賃倍率についてです。
どんな形態でチケットをとったのかで変わります。例えばプレミアム料金で、「プレミアムエコノミークラス」を取ったのか、「ANA SUPER VALUE 21」でエコノミークラスのシートを取ったのか。よく使うチケットを抜粋した簡易表を下記にて作成して見ましたので、ご確認頂ければと思います。
【国内線】
区間基本マイレージに対する積算率 | 積算対象運賃 |
---|---|
150% | プレミアム運賃 |
125% | ANA VALUE PREMIUM ANA SUPER VALUE PREMIUM 28 プレミアム株主優待割引運賃 |
100% | ANA FLEX |
75% | ANA VALUE 1 ANA VALUE 3 ANA SUPER VALUE 21 ANA SUPER VALUE 28 ANA SUPER VALUE 45 ANA SUPER VALUE 55 ANA SUPER VALUE 75 ANA VALUE TRANSIT ANA VALUE TRANSIT 7 ANA VALUE TRANSIT 28 ANA SUPER VALUE EARLY 株主優待割引運賃 |
【国際線】
搭乗クラス | 予約クラス | 積算率 |
---|---|---|
ファースト | F/A | 150% |
ビジネス | J | 150% |
C/D/Z | 125% | |
P | 70% | |
プレミアムエコノミー | G/E | 100% |
N(2018年12月から新設。※要注意です。) | 70% | |
エコノミー | Y/B/M | 100% |
U/H/Q | 70% | |
V/W/S/T | 50% | |
L/K | 30% |
正しくプレミアムポイントを算出するために、国内・国際線共に自分がどのチケットを取ったのかを把握する必要がありますのでご注意ください。
続いて、③路線倍率です。
国内線は2倍、ANAグループ運行便の日本発着のアジア・オセアニア路線は1.5倍、それ以外のANAグループ運行便のその他便、スターアライアンス加盟航空会社・スターアライアンス コネクティングパートナー運行便は1倍
となっております。例えばヨーロッパなどは距離が遠くなりますが、その分路線倍率が1倍となり、その距離ほどのメリットを受けることができない状況です。それ故、後述しますが日本国内やアジアを利用したSFC修業の方が多くなっているのです。
最後に④搭乗ポイントについてです。
搭乗クラスや運賃によってもらえるポイントです。
国内線 対象運賃 | 搭乗ポイント(一区間 |
---|---|
プレミアム運賃、プレミアム小児運賃、プレミアム身体障がい者割引運賃、ANA VALUE PREMIUM(Child)/ANA SUPER VALUE PREMIUM(Child)、ANA VALUE PREMIUM 3、ANA SUPER VALUE PREMIUM 28、プレミアム株主優待割引運賃、プレミアム小児株主優待割引運賃、ANA FLEX、ビジネスきっぷ、小児運賃、身体障がい者割引運賃、介護割引、ANA VALUE(Child)/ANA SUPER VALUE(Child)、ANA SUPER VALUE EARLY(Child)、ANA VALUE(ANA VALUE A/B/C)、ANA VALUE 1、ANA VALUE 3、株主優待割引運賃、小児株主優待割引運賃、@Biz※3 | 400 |
ANA VALUE TRANSIT 7、ANA VALUE TRANSIT、ANA VALUE TRANSIT 28 | 200 |
各種アイきっぷ、国際航空券(国内区間)、ANA SUPER VALUE 21(ANA SUPER VALUE 21A/B)、ANA SUPER VALUE 28、ANA SUPER VALUE 45、ANA SUPER VALUE 55、ANA SUPER VALUE 75、ANA SUPER VALUE SALE、ANA SUPER VALUE EARLY、いっしょにマイル割(同行者)、「スマートU25」運賃、「スマートシニア空割」運賃、プレミアム包括旅行割引運賃、個人包括旅行割引運賃、包括旅行DP割引運賃、訪日包括旅行DP割引運賃、DP限定旅行用特割運賃(包括旅行MDP割引)、ANA SUPER VALUE 75 & JR きっぷなど | 0 |
※国際航空券で発券している日本国内線区間は、運賃にかかわらず、すべて搭乗ポイントの対象外になります(マイル積算の対象になる運賃であっても、搭乗ポイントはゼロになります)。なお、プレミアムポイント(区間基本マイレージ×予約クラス・運賃種別ごとの積算率×路線倍率)は通常通り、積算されます。
※料金をお支払いいただいてプレミアムクラスへアップグレードされた場合の搭乗ポイントは、もとのご購入運賃に準じます。もとのご購入運賃が搭乗ポイントの対象にならない場合、搭乗ポイントは積算されません。
例えばどのくらいポイントが貯まるのか。
プレミアムポイントについての計算は何となく分かったけど、SFCに必要な5万ポイントってどのくらい大変なの?と言うことで、ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーションを使って具体的に計算してみました。
プレミアムポイントシミュレーションリンクはこちら
例えば2019年1月19日(土)に羽田ー伊丹を飛ぶ場合。
条件はANA VALUE 1を使って行く場合。チケット購入画面はこちら
運賃のところにバリュー1って書いてますよね。これが運賃です。そして、プレミアムポイントシミュレーションで計算をすると、運賃は5を選択し、いくら獲得できるかをみると、
プレミアムポイントは820と計算されました。これは片道なので往復だと倍の1,640ポイント。プラチナステータスに到達するには5万ものプレミアムポイントが必要なので、伊丹-羽田間をおよそ30回往復する必要があるんですね。
そして、獲得プレミアムポイント(PP)単価を計算すると22,300÷820=27.2となります。
AFC修行の際にはこのPP単価が物を言います。PP単価は1ポイントを獲得するのにいくら必要か?と言うこと。
今回5万ポイントが必要なので、このペースで修行をしていると、27.2×5万=135万近く取得にかかってしまう計算になります。
PP単価をできる限り安く抑えることで、AFC修行のコストを抑えることができるのです。
※PP単価に、現地の宿泊費用を含めて計算をする場合もありますが、住んでる地域や環境によって異なるので、当ブログでは基本は航空券のみで計算をすることにします。
PP単価15円=総費用75万
PP単価14円=総費用70万
PP単価13円=総費用65万
PP単価12円=総費用60万
PP単価11円=総費用55万
PP単価10円=総費用50万
PP単価9円=総費用45万
PP単価8円=総費用40万
上記の計算式でおおよそのSFCコストを算出することが出来ます。一般的にPPコストが10円で回ることができれば上出来と言われています。
どう賢くSFC修行をするべきか
路線の考え方はプレミアムポイントがどう言う成り立ちをしているかが理解出来ていれば簡単ですよね、
距離が長い、国内もしくはアジア・オセアニア区間を使用をすれば良いのです。
国内線あれば下記のルートがよく使われています。
- 東京ー沖縄
- 東京ー石垣
- 沖縄ー札幌
この中でも、特に利用する方が多いのが「東京ー沖縄」路線です。距離が遠いので一度に効率的にPPを獲得できる上、便数が多いのでスケジュール調整も容易なためSFC修行をする方にとても人気があります。
試しに羽田-那覇間で2019年2月23日(土)のエコノミーで行った場合のチケットの金額とプレミアムポイントを算出してみました。
羽田-那覇間のチケット費用
航空券は往復で24,880円。運賃はスーパーバリュー45と言うチケットですね。その条件で
プレミアムポイントを算出すると、運賃が7で、
獲得できるマイルは738で、プレミアムポイントは1,476と言うわけです。(往復で2倍の2,952)
この場合の獲得プレミアムポイント(PP)単価は24,880÷2,952=8.4となります。
プラチナステータスに到達するには5万のプレミアムポイントが必要なので、
那覇-羽田間をおよそ17回往復で達成することが出来ます。
さらに、羽田-那覇間をプレミアムエコノミークラスを利用した場合のシミュレーションです。
SFC修業路線:羽田-那覇間のプレミアムエコノミー使用の場合のポイント算出
今までSFC修行と言えば、プレミアムエコノミーを利用して修行される方が多かったです。
理由はプレミアムエコノミーはクラス・運賃が一律100%だったから。
それが2018年12月に変更があり、Nクラスと言う区分が出来、それが70%と言うクラス・運賃になり一概にプレミアムエコノミーを利用した修行が良いと言うわけではなくなりました。プレミアムエコノミーのチケットを取る時には要注意です。
これが改悪かと言うと、特典航空券でプレミアムエコノミーが取れるようになった変更もありました。どちらが良いとするかですが、修行をされる方には改悪ですよね。
【2019年3月2日(土)にプレミアムエコノミーで羽田ー那覇を往復する場合】
運賃はスーパーバリュープレミアム28なので、運賃は2が適用されます。そこでプレミアムポイントを計算すると、
獲得できるマイルは1230で、プレミアムポイントは2,860と言うわけです。(往復で2倍の5,720)
この場合の獲得プレミアムポイント(PP)単価は78,580÷5,720=13.7となります。
なかなかこの便でSFC修行をするのは難しそうですね。
SFC修行のタイミングは見計らうべき
SFC修行は海外旅行に行くことが決まっている年や飛行機に乗ることが多い年がチャンスです。5万PP全てを修行で獲得するというのはお金も必要になりますし、何より時間もかかります。
多くのSFC修行を始める人は今年は出張が多そうだと思っている方や海外旅行に行くことが決まっているなどで、ある程度のプレミアムポイントが稼げる前提がある人が多いです。
年間の出張の予定はなかなか期初には立てづらいかと思いますが、うまく仕事の出張やプライベートの海外旅行と組み合わせるのがオススメです。
SFC修行のまとめ
- SFC会員が得られるメリットは大きい
- SFC会員になるのに必要なプレミアムポイントは5万
- プレミアムポイントは飛行機に搭乗した時のみ得られる
- プレミアムポイント獲得単価を意識しながら修行せよ
- とは言え多額のお金が必要になるので、修行は計画的に
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